現在の建長寺から円覚寺あたりまでの山ノ内地域を北鎌倉を呼びます。
北鎌倉は近世の山之内村の区域に当てはめることができます。鎌倉五山のうち、建長寺・円覚寺・浄智寺をはじめ、明月院や東慶寺といった禅刹が点在することから、禅寺=北鎌倉という構図が成立するに至りました。
北鎌倉の呼称の起源は横須賀線の開通に伴って、1930年(昭和30年)北鎌倉駅の本格的な営業が開始されたことによります。ちなみに北鎌倉駅の駅名は建長寺・円覚寺などの案からと言われています。
これによって建長寺・円覚寺への来山者の便が図られるとともに、同地域の観光地化も進んで、「北鎌倉」という通称が定着して現在に至りました。